明日から雨かも・・・ |
■久しぶりに祇園祭の宵々山へ行ってきました。
以前は市内のレストランに予約を入れ
食事してから雑踏に飛び込んだのですが、
今回は桂川のイオンで夕食を済ませてから
阪急で烏丸まで行きました。
■地下道から地上に出ると、ちょうど6時半。
四条通りは歩行者天国が始まったばかり。
祇園囃子はまだ聞こえません。
四条通りのセンターラインには仮設の柵が設けられ
車と同じように左側通行です。
翌日の宵山、翌々日の山鉾巡行が、
台風で危ぶまれる中、例年どおりの賑わいです。
■四条通りはホコテンで満員です。
烏丸通から西へ入った、室町通や新町通も
屋台が出ているので通勤電車並みの人混み。
おまけに、一方通行が複雑に設定されているので、
右往左往しなければなりません。
そこで綾小路をさらに西へ向かいました。
そうこうするうちに、
山や鉾から祇園囃子が始まりました。
鉾町の子ども達が粽やお守り札を売る”童歌”も聞こえます。
油小路通までくると、
屋台もなく、観光客も少なくなるので、
ゆっくり、山鉾や屏風祭りを楽しむことが出来ます。
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函 谷 鉾
かんこほこ |
■斉の孟嘗君が泰の国を逃れ函谷関から逃れた故事、
『鶏鳴狗盗(史記)』が命名の由来となっています。
前掛は16世紀のベルギー製で重要文化財に指定されています。
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鶏 鉾
にわとりほこ |
■由来は、
唐堯の時代、天下がよく治まり
訴訟用の太鼓(諫鼓)も用がなく苔が生え鶏が宿った
という故事によります。
見送は、16世紀頃のベルギー製。
トロイの皇子へクトールが妻子に別れをつげる図と言われています。
江戸時代初期に輸入されたものと考えられ、
国の重要文化財に指定されています。 |
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綾 傘 鉾
あやがさほこ |
■山鉾の非常に古い形態を残している傘鉾の一つ。
大きな傘と棒振り囃子の行列が個性的です。
傘につける垂りは、人間国宝の染織家、森口華弘氏の友禅「四季の花」と
平成4年に町在有志の寄贈になる綴錦「飛天の図」があります。 |
飛天の図 |
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氷柱のちまき |
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船 鉾
ふねほこ |
■鉾は神功皇后の説話から船の形となっています。
舳(へさき/船首)には想像上の鳥である鷁(げき)、
艫(とも/船尾)には螺鈿(らでん)の飛龍紋の舵をつけています。
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神功皇后の説話から軍船の形 |
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螺鈿の飛龍紋の舵 |
金色の鷁(げき) |
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岩 戸 山
いわとやま |
■天照大神の神話に由来。
鉾と同様に車を付けた曳山です。
鉾頭の替わりに松を立てています。
屋根に御神体を乗せる珍しい山としても知られています。 |
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木 賊 山
きせんやま |
■謡曲「木賊」に由来します。
我が子を人にさらわれて、
一人信濃国伏屋の里で木賊を刈る翁をあらわしています。
御神体(人形)は腰に蓑をつけ、左手に木賊、右手に鎌を持っています。 |
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太 子 山
たいしやま |
■聖徳太子にちなんで、知恵がさずかるという
「杉守り」や「知恵のお守り」が授与されます。
子ども達が可愛い声を揃え
"わらべうた"で迎えてくれます。
■太子山の前には、屋根付きの大きな看板を掲げた古い京町家があります。
元治元年(1864)におこった元治の戦いによって焼失後、
明治2年(1869)に再建されたと伝えている「秦家住宅」です。
昭和58年に京都市有形文化財に登録されています。
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油 天 神 山
あぶらてんじんやま |
■古くから町内(風早町)に祀られていた天神を勧請して作られた山です。
油小路綾小路下ルにあるところから、「油天神山」とも、
また勧請の日がちょうど丑の日にあたっていたので「牛天神山」とも呼ばれています。
欄縁には、天保4年(1833)製作の牛と梅の錺金具がついています。 |
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芦 刈 山
あしかりやま |
■謡曲「芦刈」に由来します。
妻と離れて難波の浦で芦を刈る老翁が、
やがて妻との再会をはたす夫婦和合の姿をあらわすそうです。
胴懸の「燕子花図」は尾形光琳原画の作品です。 |
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郭 巨 山
かっきょやま |
■中国の史話二十四孝の一人、郭巨釜掘りの故事にちなんでいます。
「釜掘り山」ともいわれます。
山に飾る御神体(人形)の郭巨と童子は
寛政元年(1789)金勝亭九右衛門利恭の作です。 |
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月 鉾
つきほこ |
■鉾頭に新月型(みかづき)をつけているので、この名で呼ばれます。
前懸、後懸は華麗なインド絨毯、
胴懸はインドやトルコの絨毯を用いています。
北面の「中東蓮花葉文様」は平成22年(2010)に、
南面の「幾何菱文様」は平成23年(2011)に復元新調されました。 |
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菊 水 鉾
きくすいほこ |
■町内に古くからあった井戸、菊水井にちなんで名付けられました。
鉾頭には金色の透かし彫の菊花をつけています。
真木のなかほどの「天王座」には、彭祖像をお祀りしています。
屋根は唐破風造りで、彫師海老名峰彰作の鳳凰の懸魚を飾り、
軒下に翠簾を掲げるところが、他の鉾と異なっています。 |
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長 刀 鉾
なぎなたほこ |
■人気ナンバーワンの鉾です。
四条烏丸交差点から少し河原町寄りの位置にあるため、
河原町から来る人と、烏丸から来る人で
超満員のポイントです。
鉾先きに大長刀をつけているのでこの名で呼ばれます。
長刀は疫病邪悪をはらうものとして、
現在は大永二年(1522)三条長吉作の長刀を保存し、
複製品を鉾頭としています。
この鉾は古来「くじとらず」といわれ、
毎年必ず巡行の先頭にたちます。
生稚児の乗るのも今ではこの鉾だけとなりました。 |
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屏 風 祭 |
■宵山の期間、町内の老舗や旧家では、
通りに面した部屋に、自慢の屏風を飾り、
観光客に披露しています。
これを見て歩くのも楽しみの一つです。
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