ご近所紹介ちょっとお出かけ>平成28年(2016)>JR福知山線廃線敷ハイキング


KITAHATA URBAN DESIGN CORPORATION
JR福知山線
廃線敷ハイキング


平成28年12月3日(土)
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懐中電灯が必需品

■1986年(昭和61年)に廃止された

    JR福知山線

廃線敷(生瀬〜武田尾)のうち、

立ち入りが制限されていた区間で安全対策工事が完了し、

11月15日(火)から”利用者の自己責任”で、

ハイキングコースとして一般開放されました。

と言うことで、早速行ってきました。


朝一は”流れ橋”に行ってたので、少々遅い出発です。

JR生瀬駅着が12:20頃。

そこからは国道176号線(西宮街道)を”木ノ元”まで歩き、

ようやくスタート地点です。


廃線敷きまでは、青葉台を抜ける近道もあるようです。

また、コースの案内板は

  木ノ元バス停

で国道を渡るように表示されています。

信号があり安全だからでしょう。

私たちはその手前の信号の無い横断歩道で

国道を渡りました。

そしたら、仮設トイレがすぐにありました。

さて、ここから武庫川沿いに、廃線敷を歩いて武田尾に向かいます。




木ノ元側スタート地点付近


■トンネル内のことを参考までに書いておきます。

トンネル内は真っ暗です。

他人さんの後を付いて歩くならいざ知らず、

懐中電灯かヘッドランプは必需品です。

私たちはヘッドランプを各自持って行きました。


おまけに所々、水滴が落ちてきますので、

帽子を被った方が良いかも。

さらに、外気とは相当温度差があります。

好天だったので、

歩き始めたときは、ブルゾンを脱ぎましたが、

最終的には寒くなったので着て歩きました。


■また、足下は砂利と枕木ですので、

底の厚い靴がお勧めです。

運動靴では少し疲れます。



木ノ元・スタート地点
自己責任です 駅員の見張り台?
橋脚はコンクリートブロック 基準点、水準点もあります
高座岩かな?
何でしょう? 崖面管理用階段


北山第一トンネル
1922年(大正11年)3月竣工/L=318m
南側口
端面、内壁ともコンクリートが見えます
北側口
銘板判読不能/北側口
このあたりは日当たりが良いので暖かいです
落石防護柵
待避所は今、展望台に転用


北山第二トンネル
1899年(明治32年)1月開業/1956年・入口延長/L=397m
北山第二トンネル/南側口(入り口)
入り口付近/1956年に延長された部分はコンクリート
長手積みアーチ部と石積みの側壁が見える 待避所
かろうじて「北山第二」と見えるが、ペンキで加筆されたものか?
銘板判読不能/北側口(出口)
擁壁の刻印 待ち受け擁壁/水路部開口
待ち受け擁壁・落石防護柵 待ち受け擁壁の刻印/1977−2


跨線水路橋
2連アーチ橋
「1962−2」の刻印と落石防護柵 珍しい”フランス積み”の土留
”フランス積み”の土留


■トンネルの名称や延長については、

台帳を調べたわけでは無いので、ネットから取りました。

特に”武庫川第二橋梁”南のトンネル名称は

最近のネット情報では

   横溝尾トンネル

になっていますが、少し前の情報では

   溝滝尾トンネル

が多く見られます。


溝滝尾トンネル
1899年(明治32年)1月開業/1921年出口延長、1961年入口延長/L=139m 
出口付近から武庫川第二橋梁を望む
延長工事は直石積み10個ほど/アーチ部は長手積み4巻
5m程奥に旧トンネルの馬蹄形断面が見える


■溝滝尾トンネルの出口に近づくと見えてくるのが、

二代目の武庫川第二橋梁。

明治32年(1899)開通時”初代”の支間が約77mあったことと比較すると

結構短くなっているようです。


■明治30年代になると、

アメリカ式の橋梁技術が我が国でも用いられるようになりました。

この区間の前身の「阪鶴鉄道」もアメリカからの輸入トラスを用いました。

”初代”武庫川第二橋梁は典型的なピン結合トラスで、

当時、我が国最長、かつ初の「分格ワーレントラス」です。

「紀和鉄道」にも同規模のトラス橋(253呎、203呎)が架設されましたが、

現存しません。


■初代の武庫川第二橋梁の諸元は次のとおりです。

  支間 253呎 5・1/2吋(77.3m)

  格間 14×18呎 1・1/4吋(5.5m)

  高さ 41呎 11・31/32インチ(12.8m)

1898年フェニックス・ブリッジ製で、開通は1899年(明治32年)です。

1953年まで使用されたようです。



 引用文献/明治時 代に製作された鉄道トラス橋の歴史と現状(第4報)米国系トラス桁その1
(小西純一、西野保行、淵上龍雄、1988)


武庫川第二橋梁
南橋詰め
コース整備前、ハイカーは危険覚悟でここを歩いていたようです
今は木製通路が整備されています/北橋詰めより
H鋼の刻印を探しましたが、発見できませんでした


長尾第一トンネル
1899年(明治32年)1月開業/L=307m
南側口

待避所の煉瓦アーチ
北側口
北側口
待ち受け擁壁の排水工 標識?


桜ふれあい広場


長尾第二トンネル
1899年(明治32年)1月開業/L=149m 
南側口
南側口からさくら公園を望む
アーチ内側はモルタルで塗られてますが、端面を見ると側壁・アーチ共煉瓦とわかります
上部・アーチ/長手積みの小口・5巻、
下部・側壁/イギリス積み
”イギリス積み”は”フランス積み”に比べ強度が高いと言われています。
北側口
北側口/側壁・アーチ共煉瓦、途中からモルタル吹付


長尾第三トンネル
1899年(明治32年)1月開業/1921年出口延長/1961年入口延長/L=59m
南側口/延長部
奥旧断面(煉瓦アーチと石積)、手前延長断面(コンクリート製)
北側口
北側口/煉瓦アーチ・4巻・長手積み
北側口
北側口


武田尾


■多くの方が、武田尾の

   桜ふれあい広場

付近でお弁当を広げようとします。

生瀬発の場合、土日ですとその2時間くらい前の

10時くらいが大混雑ということです。

当然、帰りの武田尾駅でも切符を買う行列が出来るそうです。

反対に、武田尾から生瀬に向かうの良いかもしれませんが、

逆行方向に歩くので、景色の印象は随分と劣ると思います。


■トイレは先に述べた木ノ元の出発点と

武田尾駅の少し手前の

  武田尾稲成

の近くと、武田尾駅にしか有りません。

中間点で一箇所は欲しいところです。



武田尾駅ホーム橋梁部より東側を望む 上:福知山側/下:大阪側


■現在武田尾駅手前で

武庫川の支川と橋が工事中なので、

その支川を上流の仮橋まで100m以上、

大きく迂回しなければなりません。


■ハイキング終着点のJR武田尾駅は、

殆どがトンネルの中にあります。

トンネル外のホームも武庫川の上ですので、

橋梁になっています。

少し変わった駅なので、

時間を取って見て歩くのも楽しいです。


INFORMATION

情報

■西宮市ホ−ムペ−ジ

JR福知山線廃線敷を一般開放(外部リンク)

■トンネル名称や延長、年代は”ねじりまんぽ”でもお馴染みの

”くるまみち”ほか、下記ホ−ムペ−ジや文献を参考にしました。

(内容の検証はしていません)

   ・轍のあった道>第二武庫川橋梁(福知山線廃線跡)

   ・くるまみち/オフィシャルホ−ムペ−ジ JR福知山線(外部リンク)

   ・明治時 代に製作された鉄道トラス橋の歴史と現状(第4報)米国系トラス桁その1(小西純一、西野保行、淵上龍雄、1988)




晩飯は、新大阪駅で途中下車。
駅ナカの「エキマルシェ新大阪」にある
「旅弁当 駅弁にぎわい」で、北海道等の駅弁を購入しました。





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