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KITAHATA URBAN DESIGN CORPORATION

市三宅田川橋梁

JR琵琶湖線/(北側坑門)
滋賀県野洲市野洲512付近
野洲−守山/東海道本線(JR琵琶湖線)
平成26年2月23日撮影


起拱(きょう)角が小さい

■ちょうど好天で、第一なぎさ公園の早咲の菜の花も満開。

また、たけちゃん”のブログ

   Day by day

を読んで、”ねじりまんぽ”の中でも特徴的な

   旧狼川トンネル

を見たくなったので、滋賀県へ遠征してきました。


■第一なぎさ公園で菜の花を見てから道を引き返し、

守山市から野洲市に入り、

近江富士(三上山)を見ながら野洲川を渡ります。

橋を渡って道を下り、右の農用地の奥にあるのが

    市三宅田川橋梁

です。


■この”ねじりまんぽ”の起拱(きょう)角は非常に小さく(≒8°)、

撤去された「安井橋梁」に次ぐ小ささです。

つまり、斜架角が大きいということで、

(ネット地図で70°、資料「鉄道と煉瓦」)

この角度なら、必ずしも「ねじりまんぽ」にしなくても良かったと考えられます。


■用途は水路ですが、

冬場なので長靴無しでも歩くことが出来ました。

また、南側の抗口では鋸歯が確認できました。



北側端面 北側抗口付近

天井の模様

一部に漏水、煉瓦の欠落有り
南側端面/鋸歯

南側抗口
起拱(きょう)角は非常に小さい
(≒8°写真で測定)
天井の模様


位置図


とうかい-51 橋梁

■市三宅田川橋梁の50m程北に

普通の煉瓦橋梁がありましたので、

ついでに撮影してきました。




銘板

北側端面
内部の様子

基礎の様子
北側抗口付近

南側端面




INFORMATION


1.「ねじりまんぽ」とは
2.「ねじりまんぽ」を見に行こう
3.「ねじりまんぽ」の構造
4.「ねじりまんぽ」建設再現
5.番外偏
6.マスコミで紹介されました
7.「ねじりまんぽ」一覧表
8.参考文献/参考外部リンク


参考文献

1) 斜架拱(しゃかきょう)
/伊藤鏗太郎(イトウ コウタロウ)編訳/1899年(明治32年)

 我が国で初めて斜架拱”ねじりまんぽ”を単独で取り上げた書物と思われます。
 国立国会図書館・蔵書検索システム(外部リンク)で検索すると、原著のPDFデータを閲覧ダウンロードすることができます。


2) 鉄道と煉瓦−その歴史とデザイン

/著者;小野田 滋(おのだしげる)/鹿島出版会/2004発行

 煉瓦の歴史や組積方法鉄道構造物としてのデザイン等について記されています。
 全国45都道府県を調査した”足で書かれた論文”で、現在も購入可能です。


3) 阪神間 ・京阪間鉄道における煉瓦 ・石積み構造物とその特徴

/著者;小野田 滋/土木史研究 第20号/2000.5

 京阪神間の煉瓦 ・石積み構造物の特徴を捉え、現地調査結果をまとめています。(PDF/外部リンク

4) 組積造による斜めアーチ構造物の分布とその技法に関する研究
/著者;小野田 滋、河村清治、須貝清行、神野嘉希/土木史研究 第16号/1996.6

 「ねじりまんぽ」の分布や技法についてまとめた論文です。(PDF/外部リンク

5) 関西地方の鉄道における「斜架拱」の分布とその技法に関する研究」

/JR西日本 河村清治、小野田滋、木村哲夫、菊池保孝/土木史研究 第10号/1990.6

 JR西日本管内の「ねじりまんぽ」を本格的に調査し、まとめています。(PDF/外部リンク



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