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ねじりまんぼ番外編/矢穴W
高槻城跡の矢穴

城址公園/高槻市城内町
平成27年1月19日撮影
矢穴V(各地の矢穴)矢穴・全体目次矢穴X(淀城の矢穴)

矢穴探索-W

本家・高槻城の矢穴

■「山崎煉瓦アーチ群」の基礎を支える、「高槻城の石垣」

高槻市のホ−ムペ−ジによれば、


『高槻城は、南北朝期の入江氏の居館に始まり、

天正元年(1573)、キリシタン大名で知られる高山右近が

町屋を城内にとりこんで堅固な城郭を築きました。


大坂夏の陣ののち元和3年(1617)、

江戸幕府による直営改修工事が行われました。

慶安2年 (1649)には永井直清が入城、

以後、幕末まで高槻藩(永井家)の居城となります。


明治7年(1874)に京阪間鉄道建設のため石垣が破却され、

用材として使われました。』


となっています。


■また、特筆すべき事として、

『(城跡の)発掘調査によって、

軟弱な地盤での石垣築造を可能にした

梯子胴木(はしごどうぎ)や強固な土手を築く工法など、

江戸時代の高度な土木建築技術が明らかにされています』


と書かれています。


■と言うことで、

  「山崎煉瓦アーチ群」

に使われた基礎石の本家を探索です。


上/入り口右・城址公園の碑
下/公園正面・城址公園の碑
高山右近の銅像
正面碑/鳩が止まっているのが矢穴の有る石
拡大写真 花壇に隠れた矢穴
正面右のスペース
どかんと、矢穴の有る石が置いてある
腰積みに使われている石にも矢穴が・・・

旧笹井家住宅

■公園内には「高槻市指定有形文化財」の

  旧笹井家住宅

が復元保存されています。

江戸時代中期の町屋建物で、

古い民家の姿を残しています。



外観 中の様子





INFORMATION

参考文献、リンク

矢穴とは

イラスト「滋賀県文化財保護協会-紀要21」より

■ねじりまんぽ友人の”たけちゃん”がブログで

   ”煉瓦アーチ”の側壁に”矢穴”を見つけた

というので早速見に行きました。

以前から彼は、

   高槻城の石垣の石が明治期鉄道建設に使われた

ことに触れていたのですが、読み飛ばしていました。


■大河ドラマでも登場するキリシタン大名高山右近の高槻城は、

明治維新で廃城。

石垣の大半が鉄道建設のため、橋台や基礎に転用されたそうです。

城趾には切り出した際の「矢穴」痕や刻印を残す石が展示されています。

さらに、大山崎から茨木にかけてのJR線(山崎煉瓦アーチ群)の基礎石は、

かっての高槻城の石垣石だと言われています。


■ねじりまんぽ 番外偏−2

  矢穴-T/ 「山崎煉瓦アーチ群」の矢穴
  /石を割る時にあけた穴「矢穴」。戦国時代のロマンと明治のねじりまんぽが結びつきます。

  矢穴-U /伊賀「上野城」の矢穴
  /ねじりまんぽ探検の途中で寄り道した「上野城」。『石垣の高さが日本一』と言うふれこみなので、矢穴発見の期待大!!

  矢穴-V 
  /ここにも、あそこにも・・・。各地で見ることができる「矢穴」を紹介します。

  矢穴-W/「高槻城」の矢穴
  /「山崎煉瓦アーチ群」の”元祖”、高槻城趾の矢穴を探しに行きました。

  矢穴-X/「淀城」の矢穴
  /八幡の背割り堤へ花見に向かいましたが大渋滞。方向転換して淀へ向かいました。
   大名刻印も発見。いくらでも脇にそれていきそうです。


■ねじりまんぽ 番外偏−1

 車 石/大津〜京都に残る「車石」を探して、山科の旧東海道を中心に歩きます。

  
文  献

■矢穴考 (滋賀県文化財保護協会-紀要21より)/オフィシャルPDFファイル(外部リンク)


山崎煉瓦アーチ群

JR京都−大阪間(約43km)には、

明治9年までに作られた煉瓦アーチ橋(スパン1.0m以上)が約80箇所有りました。

その内、向日町〜山崎〜高槻〜茨木に作られてものは殆どが残っており、

日本全国に26箇所しか残っていない”ねじりまんぽ”も3箇所含まれるなど、

貴重な土木遺跡群となっています。

そこで、この区間を全国的知名度の高さと、

距離的中心駅名(現状では島本駅)から

山崎駅の名を取って「山崎煉瓦アーチ群」と名付けました。

B型マンボとS型マンボ

■”たけちゃん”のブログ( Day-By-Day(外部リンク) )より


●H26-06-22

坑門はレンガを積んである。イギリス積みである。

ちなみにアーチは長手積みという積み方である。

レンガ=Brickの頭文字をとり「B型まんぼ」と言ってみた。


●H26-07-08

東海道線の山崎〜摂津富田には面壁が石でできたまんぼも多数ある。

これをストーンのSをとって「S型まんぼ」と呼ぶとしよう。

またこのタイプは面壁だけに限らず、側壁にも石積みが多用され、

面壁のウイングも極めて立派な石が用いられている。





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