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北側入口/大谷町 |
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南側入口右上の記載 |
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シールが剥がれた側壁の様子 |
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コーティング・シールが剥がれ
その下に明治の煉瓦が見えます |
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北側から南側を望む |
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シールが剥がれた天井の様子
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■西宮市にも「ねじりまんぽ」が有ると聞き
事前に調べておいて、ちょいと覗いてきました。
噂には聞いていましたが・・・・・
現存する我が国最古のねじりまんぽ
東皿池橋梁
は、煉瓦模様のコーティングシートで
すっぽり覆われてしまっていました。
推定するに、おそらく次のような事情ではないでしょうか。
■明治7年(1874)5月11日
東海道本線(JR神戸線)神戸〜大阪間が開業しました。
インクライン完成(1888)の14年前、
東海道本線大阪〜向日町間完成(1976)の2年前です。
安井橋梁、東皿池橋梁、木杣上谷橋梁
三箇所のねじりまんぽが設置されました。
おそらく、これが我が国最初の「ねじりまんぽ」と考えられます。
東皿池橋梁、が設置された道は、
ねじりまんぽを建設するくらいなので、
古くから、住民の重要な生活道路であった事が予想されます。
大正時代の地理院の地図を見ると、山手に「鉄道官舎」があり、
道がほぼ真っ直ぐ南に向けて海まで続いていたことがわかります。
今もその位置はほとんど変わりがありません。
■昭和4年
ただ、このマンポは高さが低かったのでしょう。
そこで、昭和4年に掘り下げ工事が行われたと思われます。
そして尽力した人達を讃える
「頌徳碑(しょうとくひ)」が建立されました。
碑には「交通安全道建設者」と有りますので、
線路上を横切る人が絶えなかったのかも知れません。
■平成5年(1993)
木杣上谷橋梁/撤去
平成18〜19年(2006・7)
安井橋梁/さくら夙川駅開業(平成19年)に伴い
撤去または埋立
こうして、我が国最古のねじりまんぽ3基の内2基は、
現在見ることができません。
そして残った東皿池橋梁も
おそらく近年水が漏ったりしたのでしょう、
残念ながら、煉瓦模様のコーティングシートで
すっぽり覆われてしまったのです。
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北側入り口(西宮市大谷町側) |
頌徳碑(しょうとくひ)
昭和4年3月18日建立 |
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■平成26年6月13日 再調査
西宮の県事務所で打ち合わせの後、
JRの線路沿いに西へ歩きました。
”たけちゃん”が、ねじりまんぽ以外の煉瓦構造物も調べだしたので、
その参考にと下調べです。
メインは”さくら夙川”の無くなったしまったねじりまんぽの痕跡を探すことと、
さらに芦屋よりにある”現存する最古のねじりまんぽ”の採寸をすることです。
西宮から芦屋まで、ルート距離で4.5kmほど、
実際に歩いた距離はたぶん5km程。
マンホールやまんぽの写真を撮りながら歩きました。
梅雨の合間、暑くも寒くも無い良いお天気でした。
■”現存する最古のねじりまんぽ”の採寸
”JRさくら夙川駅”から国道二号線を歩いて約1.2km。
前回は数字的なものを押さえてなかったので一人測定。
狭い上に人通り(自転車も)が多いので、何度も中断です。
実測の結果は次の通りです。
全 長 L≒26m (ねじり部を含む現全長/ネット上の地図より)
正径間 W=1.52m(5.0ft)
斜径間 a=1.59m
斜架角 θ=73°(=坑門角とした)
起拱角 β≒18°(実測値)
現存する大部分の煉瓦橋の構成がフィート単位あることから、
正径間 W=5.0フィート で設計されたと考えられます。
■側壁の被覆されていない箇所では
石積み4段が確認出来ます。
側壁石積みの一部、及び最上段の多数に
ビシャン仕上げ
が用いられているのは特徴的です。
文献3)には、安井橋梁、木杣上谷橋梁、東皿池橋梁で
ビシャン仕上げが確認出来るとあり、
文献5)にはそれらしき写真が掲載されています。
残念ながら、被覆されているため、
全長26mの内どの部分が”ねじりまんぽ”だったかは確認出来ませんでした。
以上の調査データをまとめ、データシートとしてPDFにしました。
⇒⇒No26 東皿池橋梁 調査データ(PDF)
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平成26年6月13日撮影
開業当時のものかどうか確認出来ないがビシャン仕上が見られる(東側側壁)
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西側側壁の全面ビシャン仕上げ |
東側側壁の最上段ビシャン仕上げ |
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■なお上記「調査ーデータ」を作成するにあたっては、下記の考えに従いました。
●ねじりまんぽの番号
/「鉄道と煉瓦」表4-1”一覧表”(P117)における番号を採用。
●方向
/東西南北の表示は主たる方向とした。
●経度緯度
/ Google Earth より求めた。
●煉瓦形状
/手作り煉瓦であるので寸法にバラツキがある。故に代表値。
●積み方/イギリス積み、オランダ積みの区分
/コーナーの仕上げ形状により、イギリス積みとオランダ積みが区分されるので、
/文献「鉄道と煉瓦」にならい、一般的に”イギリス積み”と表記。
/ただし、コーナー部が”オランダ積み”と確認できたもののみ”オランダ積み”と表記。
●θβの左右区分
/「鉄道と煉瓦」にならい、側壁に向かってアーチの煉瓦が右上がりの場合「右」
、左上がりの場合「左」 と表記。
●中心キロ程
/現行距離程による。(開業時とは異なる)
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位置図
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