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平成14年度「RCCM」試験解答

合格者の準備した解答原稿です。実際の解答とは、
多少違いはありますのでご了承下さい。

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問題
T

次の問題について解答しなさい。
(回答用紙には記述すべき項目のスペースを指定してあるので、そのスペース内で記述しなさい。)



あなたが受験しようとする部門について、技術的責任者あるいは担当者として実際に行った業務の中から3つ選び、
それぞれの業務について、400字以内で下記の項目を記述しなさい。
  (1)業務名称
  (2)業務の目的
  (3)業務の内容
  (4)あなたの果たした役割

前問で記述した3業務のうち1つを選び、次の項目について、1200字以内に要領よく記述しなさい。
  (1) 業務の名称
  (2) 技術上の問題点とその対応
  (3) 業務の実施上の問題点とその対応
  (4)上記(2)(3)の対応について、現時点での評価

模 擬 解 答

1. 業務概要

〔経験業務その1〕
(1) 業務の名称
「県道○○線道路改良設計業務」(○○県○○村)
(2) 業務の目的
○○県○○村の○○線について、現道を拡幅し通行の安全性、利便性の向上を目指すべく、対象区間の整備方針を検討した。
(3) 業務の内容
 本業務では、めぐまれた自然環境に十分な配慮を行い、工事に伴う改変量を最小限に抑えること、及び生活道路としての重要性から、工事による通行規制が最小限で済む拡幅整備手法を検討した。
(4) あなたの果たした役割
 管理技術者のもと技術責任者として、整備計画案の立案を行うとともに、関係機関との協議・調整を行った。

〔経験業務その2〕
(1)業務の名称
「道路構造物の点検調査・設計業務」(○○県○○町)
(2) 業務の目的
 ○○県○○町の○○線について、道路擁壁の破損状況等の調査を行い、道路利用者の安全性・利便性確保のための対策工を検討した。
(3)業務の内容
 盛土部のブロック積擁壁に亀裂、目地部の開口が認められ、工事による通行規制を行わない条件下で、安全性、施工性及び経済性の観点から補修工法を検討した。
(4)あなたの果たした役割
 管理技術者のもと主担当者として、業務遂行の手順を設定し、業務全般にわたり指導的立場で業務を遂行した。

〔経験業務その3〕
(1)業務の名称
「都市計画道路○○線設計業務」(○○県○○市)
(2) 業務の目的
 ○○市○○町内の○○線について、現状の問題点を整理した上で、道路空間の改善を図るため、整備方針、構造について検討した。
(3)業務の内容
 対象区間は、近年の自動車交通量の急増にかかわらず、車の相互通行が困難な上、歩道も未整備で道路環境の悪化が懸念された。そこで、延長約○○mの対象区間について、基本案の見直しを含め整備計画を検討した。
(4)あなたの果たした役割
 主担当技術者として、工程・技術管理を行うとともに、計画立案から成果取まとめに至る一連の業務を行った。

2.業務評価

(1)業務の名称
「都市計画道路○○線設計業務」(○○県○○市)

(2)技術上の問題点とその対応
 区間内5ヶ所の路床土CBR値は、始点側から順に16.0、97.3、11.7、85.5及び2.2と大きなバラツキがあり、棄却判定でも大小の極端値はいずれも棄却不可の判定となった。さらに、5個の試料の平均値が標準偏差を下回り、一区間としての設計CBR値が算定不能であった。
 そこで、区間CBR設定のため、以下の点に着目した。
@CBR値が2.2の付近については他の4地点より、軟弱であると判断できるので、路床改良を前提とした。
次に、残りの4地点を含む区間CBR値の設定について、
A4地点のCBR値を用いて区間CBR値を求める。
B最小値の11.7を区間CBR値とする。
C極端に大きい2地点を除いた残りのCBR値を用いる。
 これらの着目点に基づき、路床改良部については、改良厚と設計CBR値毎の舗装構造の関係より経済的な組合せを抽出することで、対象区間内の舗装厚に連続性をもたせることができ、施工時の煩雑さを解消した。

(3)業務の実施上の問題点とその対応
道路に平行する運河の護岸改修設計が同時に進行しており、当初の道路基本設計の歩道形式(マウンドアップ)に合わせて護岸天端高が設定されていた。
しかし道路情勢の変化に対応すべく、本設計では歩道形式としてセミフラットを提案しており、護岸サイドと調整を図る必要が生じ、業務工程にも影響を及ぼした。
そこで、以下について対応を行った。
@新たに生まれた検討事項を整理し、関係部署との打合わせ協議を実施した。
A作業を効率的に実施するため、グループ内の他業務との調整を図り、人員の配置調整を行った。
B協議資料は理解しやすいものとしたうえで、前もって発注者にFAX、電子メールで提出を行い、支持を仰ぐなど、協議の効率化を図り、手戻りを無くした。

(4)上記(2)(3)の対応について現時点の評価
 (2)について
 CBR値のバラツキが大きい場合、評価の仕方次第で舗装構造が異なり、ひいては工事費にも大きく影響する。
 本業務で設定した対応策に基づいて、合理的な形で区間CBR値を求めることができ、結果的には連続性のある舗装構造にできたことは評価できる。
 (3)について
 本業務に関連する他業務の工程及び計画中の構造物諸元について、初期段階で関係部署に確認をしておけば、より効率的な業務遂行が可能であったと反省している。
ただ、協議のやり取りについて、FAXや電子メールを利用することは、時間の無駄を省ける点でもかなり効率的な方法であると考える。


以上
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